”Office 製品”と”Dynamics 365”の壁が消えはじめた?!

1 5月

皆様、こんにちは! 室長こと、吉島良平Microsoft MVP for Business ApplicationsMicrosoft Regional Director) です。先ほどBlogを書いたばかりなのですが、別の備忘録を残しておきたいと思いまして、珍しく連投しておきます。今回は皆さんに、絶対みていただきたいなと思う内容になります。特にOffice 製品のユーザー様に見てほしいのです!

実はこの春からマイクロソフトのビジネスアプリケーションの開発チームの組織体制に変更がありました。Power Platform(ローコード)製品を見ていたチャールズ氏がTOPになり、Dynamics 365 Business Central (中堅中小企業向けERP)を見ていたマイク氏が、マイクロソフトの中堅中小企業のアプリ開発全体の責任者に着任されました。

チャールズ氏は、先のイベントで「Data」「AI」「Collaborative Application」というキーワードを出していらっしゃったのですが、この「Collaborative Application」についての内容となります。

昨年度の秋に開催されたMicrosoft Igniteにおいても、エミリー氏が、Dynamics 365とOffice 365の垣根はなくなっていく。というお話をされていました。

これはデータのサイロ化を防ぐだけでなく、チームや組織のサイロをなくしていくという内容でした。(もし、よかったら、11月に書いたBlogをご覧ください。)

また、マイク氏(上述)が、SharePoint開発の初期メンバーであるというバックグラウンドもあってのことなのでしょうが、Dynamics 365 Business CentralとMicrosoft 365の垣根がとっぱわれてきたことを個人的に強く感じましたので、以下の内容を共有しておきます。

まず、

What’s new: Working with Microsoft Teams

に関しては、直前のBlogの後半部分で少し触れました。Teamsの中でD365BCの受注伝票全体が開き、データ更新が可能になったので、コミュニケーションの取り方が変わるというお話でした。

こちらのBlogでは、

What’s new: Working with Files in OneDrive and Outlook

の内容を抜粋しておきます。

本セッションの登場人物は向かって左側がマイク氏、右側がサム氏

まず、Outlookに届いた見積依頼のメールから、右側にD365BCのアウトルッククライアントを表示します。過去に作成した見積のタイルをクリックします。今2件ありますね。

このメールの内容にあたる見積もりを選択すると、見積内容が確認できます。(Outlookのメールアドレスから得意先マスタを特定し、その得意先に関連する情報が右端に)

メールに2つ添付ファイルがあります。1つ目は「過去に注文した商品-カタログ」、2つ目は搬入の時に必要になる「エレベーターのサイズ」です。この添付されている書類(ドキュメント)を、

このメールに添付されているこの書類をですよ?数クリックで、D365BCの見積伝票自体に添付しちゃうことができちゃった。。。

続いて、Outlookから、直接D365BCのウェブクライアントを立ち上げて、

必要に応じて、こちらから情報を変更します。

見積伝票の明細ですが、Excelからコピペしたり、Excelで編集(Edit in Excel)機能を活用して、Excelから直接変更することができます。(このあたり、まだ知らない方があれば本当にオペレーションの時間をロスっているので、是非MS製品同士のネイティブ連携の妙を知ってほしい)

そして、その見積の画面をTeamsにシェアする。

ここでは、マイク氏がサム氏に、見積確認してくださいと言っていますね。

サム氏のTeamsには見積伝票のURLが添付されてきます。

サム氏がクリックすると、見積伝票が開きます。

見積伝票からワンクリックで、得意先マスタを開き、そこに添付されているPPT(Pitch Deckと表現)を開く(OneDriveに保存されていたわけですね)

ここで、サム氏がPPTを更新して、

PPTからリンクにMike氏に共有します。

また、見積伝票にはメールに添付されていた2つのフィアルが添付されていることが確認できます。

で、次はメールに添付されていた2つのファイルが見積伝票に添付されているので、

そのリンクをアンドリュー氏に連携します。サム氏からアンドリュー氏にはカタログチェックして、在庫数量の更新が必要ならお願いしますと連携されます。

以前のカタログが既にOneDriveに保存されているので、上書きするか、両方保存するか聞いてくれます。

上書きして、そのリンクを連携します。過去に共有した方々の情報も確認できます。

アクセス権の確認ですね。

サム氏はアンドリュー氏に共有するリンクを取得します。

まとめ

このあたりは気になりますね。

プライバシー管理のパラメーターが追加されています。

OneDrive側の管理も必要です。SharePointのAdmin Centerでコントロールします。

このOutlook→D365BC→OneDrive/SharePoint→Teams連携は、企業の多くのビジネスプロセスを変えていくことになると思いますし、アプリケーションを切り替えるという手間を大きく削減でき、誰もが場所を選ばずに、その瞬間で共同作業を容易にするアプローチだと思います。

請求書などを共有したい場合のソースコードの変更は、

たったこれだけのソースコードチェンジで???

下記のスライドの最後にあるように、オンプレの時はちょっと考えないといけませんが、オペレーション工数を考えると、相当効果がでてきますね。

これからは、「お客様のビジネスプロセスをDynamics CRM/ERPで定義する際において、Microsoft 365とのコラボレーションを考慮することが必須になった」そう感じる内容でした。

【”Office 製品”と”Dynamics 365”の壁が消えはじめた?!】

以上、皆様の企業におけるBPRの参考になれば幸いです。それでは今日はこのくらいで。