社内業務改善ハッカソン開催報告

10 6月

皆さん、こんにちは。Dynamics特派員の室長こと吉島良平(Microsoft MVP for Business Solutions) です。ゴールデンウイークは楽しめましたか?

おかげ様で弊職はのんびり過ごすことができませんでした(苦笑)連休後は、相変わらず、Dynamicsの国内外のプロジェクトでバタバタしていました。

Pacific Business Consulting (Thailand) Co., Ltdのメンバー

5月後半に出張したタイでは、他のパートナー様が導入開発されたDynamics製品をアップグレードしたいと、日本の製造業メーカー様からご依頼を受け、当社のタイ法人の日本人/タイ人コンサルタントとタイのユーザーの皆様と2日間にわたるワークショップを実行しました。

製造工場なのに、会計と販購在(販売・購買・在庫)領域をERPで管理し、製造は生産機能を利用せず、単に計量器から出来高実績を取り込み、材料/部材を落とす(このタイミングですごい数のロットを手動で引き当て、、)というカスタマイズが入っており、製造モジュールを利用していないため、製造仕掛の管理ができておらず、無理やり原価計算のカスタマイズが施されており、データの整合性に不備があり、正直頭を抱えました。レベルの高くないアジア人コンサルタントにあたってしまうとこうなるという典型例(やっちゃいけないカスタマイズが原価を狂わすというケース)でした。うー残念すぎる。必ず改善していきます!

Pacific Business Consulting (Thailand) Co., Ltdは、バンコクのEmpire Towerにあるので、タイで日本語のコミュニケーションを絡めて、品質をたもったDynamicsの導入をご希望される場合は、是非当社までご連絡いただければと思います。

さて、今日は昨日開催された社内ハッカソンについて少しだけ振り返りをしておこうと思います。当日は、AXチーム・CRMチームはクライアント先オンサイト、サポートチーム・インフラチームは多忙につき参加できず、オフィスにいるNAV(Dynamics365 Business Central)のコンサルタントたちとマーケティングのメンバーが参加しました。

Hackathon

実はDynamics ERPは、プロジェクトのWBSから消費タスクをもとに請求が起こせて、Outlookとタスク連携できるのですが、ご存知のように日本は人月という考え方がありまして、、、、残念なことに当社もDynamics365(ERP/CRM)ベンダーでありながら、非効率な業務運用をしているところもありまして、上記のようなお題のもと、ABCDEの5チームがハッカソンに取り組みました。

メンバーは日常業務でDynamicsを担当しているのですが、PowerApps & MSFlow&PowerBIなどを活用して、社内業務効率を向上させるためという大義名分でしたが、本音は全員がPower Suitesに実際に触れる機会をつくる、チームのコミュニケーション活性化というのが裏目的でした。また、このプロジェクトサービス業界は、どこも同じようなシステム的な課題をもっています。また、週報で個人の働き方を見える化することも、この数年のトレンドで、我々が入手するRFPにもよく記載があるので、ソリューションサービスを各チームに短時間で出すプラクティスになればと考えての企画/遂行でした。

実は、ERPのコンサルタントチームは、この4月―5月でCRMの認定資格を40個以上合格したので、通常プロジェクトで活用しているNAV(ERP)、学んだばかりのCRMのどちらをこのハッカソンで使ってくるか?個人的には興味をもって見ていました。

Team A-Reception Room
Team B -Conference Room
Team C-Room A
Team D-RoomB→RoomC
Team E-Seminar Room

いつもはDynamics ERPしかやっていない彼らですが、3時間半のワークショップで、他のマイクロソフト製品を活用、実践したことをまとめて、各々のチームで10分ずつのプレゼンテーションをしてくれました。いい汗がかけたのではないでしょうかね。

まずは、結論からという事で、優勝チームの発表です。じゃじゃーん。

結果発表

優勝はチームBでした。おめでとうございます!

当然ながら、このアンケートはFormsで5分もかからず作成したもの。自分のチームには投票しないというルールで各自が他のチームに投票を行いました。

Microsoft Forms

チームAは、PowerApps & Power BIで視覚的にアピールするデモンストレーション

Team A

チームAは、Power BIが面白かったですね。Sさんがロシアワールドカップにいってるなどと面白い世界地図で魅せてくれました。もう少し実機が動くとよかったかな。

チームCは英語でのプレゼン。PowerApps &D365(CRM) & Power BI

Team C

チームCは、CRMベースでの構築。これは、CRMコンサルタントたちも負けてはいられませんね。NAVチームはCRMも導入していく、今はやりの二刀流になっていくのでしょうね。だってユーザーはCRM/ERPなんて区別関係ないですし、Dynamics365もそうなっていますからね。成長が楽しみです。PowerAppsには、まだまだ苦戦していましたね。プレゼンで実機が動かなかったことも考えて、もう少し準備が必要だったかな。

チームDは、PowerApps & Dynamics ERP & Power BI

Team D

チームDは自分たちの強みであるNAV(ERP)をコアデータベースに持ってきましたね。これは裏はプロジェクト別原価計算、R&Dの試算をしたいという意図があったのでしょう。予実のところをPower BIでみせれたのはよかったですし、プレゼンはうまかったですね。あとジョーカー(N氏)のアドバイスがよかったのでしょう、PowerAppsが一番できていましたね。ExcelとなっているところはJetProfessionalでもよかったかもしれませんね。

チームEは、PowerApps & Teams & Dynamics ERP & Power BI

Team E

チームEは、なぜか日本人による英語のプレゼンからはじまってw(PBCらしさきたw)、TeamsからのPowerAppsからの再びTeams(承認とリソース割当)!これはいいですねぇ。テクニカルのマネージャーがメンバーにいて、保守チームからのエスカレ依頼を可視化したいという狙いだったようです。そしてコアデータベースはERPのNAV。ジョブ(プロジェクト管理)モジュールに連携して、予実を見る。それをPower BIに書き出す。そしてガントチャートを使って、リソースの作業不可、作業進捗を見るようにするというナイスアイデア!

さてさて、優勝したチームBは何をやったか?ですが、PowerApps & Planner & Dynamics365 & MSFlow & Power BI を活用していました。

TeamB-全体像

まずはWBS作成、おーここで、Planner かーと思いました。

TeamB-Planner

そしてプランナーリソースアサイン、

TeamB-Planner

なるほど、Flowを使って、割当られたタスクを自動連係

TeamB-Microsoft Flow

連携先はOutlookへ!

TeamB-Outlook

日本だとタスクで請求もあれば、人月で請求(特に請負のところは)なので、うまくデザインする必要がありますね。

TeamB-PowerApps

なるほど

OutlookからPowerAppsにデータをもっていって、実稼働ベースで実績を変更し、週報にするということですね。

TeamB-PowerApps

そして上長承認。おー、ここはCRMをメインDBに使ってきたか。認定資格試験で学んだことを実践している。いいですねー。

TeamB-Dynamics365 Field Service(実クライアント名が入っていたので消したよw)

そして、最後はPowerBIにて可視化。データは不足しているけど、全体的にまとまっていました。

TeamB-Power BI

チームBはプレゼンもうまかったですね。ゴールの説明、全体像から個別に落として、タスクに適したソリューションを出せていた。ハックしたものもそれなりに形になっていた。それが一番ポイントが高かった理由でしょうね。

いろいろなやり方があるので正解はないのがDynamicsな活動なのですが(苦笑)、Dynamicsはビジネスプロセスと生産性がキーワードなので、各チームいい勝負をしてくれたと思いますし、社内でも是非、業務改善の取り組みを継続していきましょう。みんな、ナイスチャレンジでした!お疲れ様!

尚、PowerAppsは、https://powerapps.microsoft.com/ja-jp/から利用できますので、ご存知でない方は是非学習を進めていただければ幸いです。

Dynamics365(ERP/CRM)はアプリケーションがサービス化されますので、入力画面や照会画面などは極力そのまま活用して、カスタマイズはPowerAppsやMicrosoft Flow、そしてPower BIをフル活用することが望ましいです。

PowerAppsは少し癖があるというか、慣れるまで時間がかかると思うので、Office365系のMicrosoft MVPである奥田理恵氏による本書籍が有効です。大変好評だとフィードバックを耳にしていますので、是非学習の一助にしていただければと思います。


ひと目でわかるPowerAppsノンコーディングでのビジネスアプリ作成入門

それから、6月14日の12時-13時には、”ノンコーディングで業務アプリ開発!「PowerApps」と「Microsoft Flow」とは”というウェビナーをマイクロソフトの吉田氏(当社の卒業生)が担当してくれます。まだ申し込みされていない方はこちらから↓

⇒申し込みサイト⇐

これらは学べばユーザー側でできるようになりますし、当社のクライアント様/ユーザーも実践済みです。是非”アプリケーション開発の民主化”に取り組んでいただければと思いますし、当社でも積極的にお客様にこの活動を訴求していきたいと思います。

Special Thanks to Microsoft, Ken, Kyohei and Taiki