DynamicsPact CEO Summit 2018

23 4月

皆さん、こんにちは。Dynamics特派員こと、吉島良平(Microsoft MVP for Business Solutions)です。今日は、アイルランドの首都ダブリンからこのBlogを書いています。

皆さん、アイルランドはVAT23%、グリーンカラーとオレンジの国旗からもわかるようにカトリックがメインで、緑が至る所にあふれている大変美しい国です。また、ダブリンにこられる機会があれば、是非Trinity College Libraryに行ってみてください。自分にとっては、パリのオランジェリー美術館同様、パワースポットの一つなのですが、膨大な書籍の数と、800年にかかれた書籍もあって、きっと圧倒されますよ。

Book of Kells / Trinity College Dublin

 

実は、AxPactという世界最大規模のデリバリーコンソーシアム(当社は日本/香港の代表)は、マイクロソフトの製品(サービス)名の変更に伴い、この4月から名前がDynamicsPactとなりました。Dynamics User Group Summitが明日から始まるのですが、このイベントに合わせて、DynamicsPact CEO Summitが開催されています。このCEO Summitは、世界の名だたるAX(現D365FO)導入SIerのTopが集まるため、毎年白熱した議論と、時には議論というよりは口論?喧嘩に近い話し合いがあります。それぞれの社長が本気でDynamicsビジネスをやっている証拠ですね(笑)

DynamicsPact CEO Summit

DynamicsPactとは何者か?ですが、D365 Financial and Operations (旧 Dynamics AX)の導入を手掛ける世界最大規模のデリバリーチーム、いわゆる強者揃いのコンサルタントたちです。規模感は下記のスライドをご参照ください。2000社以上の導入を実行しています。当社Pacific Business Consulting, Inc. は、本コンソーシアムの日本と香港の代表を担当しており、日系企業の海外展開、日本における外資系企業の導入を彼らとともに手掛けています。

What’s DynamicsPact?

まず最初に、本コンソーシアムのミッションステートメントから、パートナー間で、情報を共有、互いをインスパイア、良好な協業関係を構築する。これがDynamicsPactにとって不可欠な企業理念です。

DynamicsPact企業理念

各自による会社/自己紹介も一人一人、私も当社が、この4月からKansai Electric Power (関西電力)の傘下に入ったこと、アジアパシフィック領域における当社のDynamicsな活動を中心に近況を説明しました。

新規に参加した3企業の紹介、

中南米領域パートナー
東欧領域パートナー
東南アジア後進国領域パートナー

次に、昨年度の振り返りから。まずは1年間、運営委員の皆様お疲れ様でした。

実行委員メンバー

退会したパートナー、既存パートナーの買収状況、コンソーシアムの収益報告などの情報も公開されました。

続いて、IMpact、CEO Conference、User Group /Amsterdam、Inspireなどのイベントマーケティング活動の結果報告などについて情報共有がありました。webサイトの改良も報告されました。

海外ではLinkedInを活用したMarketingも結構さかんになってきていますね。また、リソースを登録して共有する、ブランディングについても議題となりました。

Business Leads Results

続いて、ビジネス上の引き合いなどについて、コンサルタント数が昨年度に比べて増えたか?ライセンスの売上が昨年度に比べて増えたか?、CSP契約 VS EA契約などの質疑が行われました。

Member Servey
Member Servey
Member Servey

激論も多々あるため、スライドは下記のサイズに縮小しておきますw

Member Servey

続いて、導入における課題について、

Delivery Lead Results

下記のスライドからもわかるようにメンバー間の商談においても、クラウドを希望するクライアントが増えているという事が明らかです。

Cloud VS OnPremise
Member Servey

なかなか激しい質問リストですよね?(笑)

午後からは、マイクロソフトのテクニカルフェロー&CTOであるMike Ehrenberg氏をお招きして、Dynamics365FOの今後のアップデートについて議論を行いました。

この春のアップデートでPowerBIとの連携も拡張されました。今後は、Microsoft Research の人材を活用してAI領域の拡張を行っていく。製品間連携、AIを活用したインテリジェント領域に注力していくことが説明されました。

製品間連携とは何か?CDS(Common Data Service)CDM(Common Data Model)について、異なるDBが存在していたCDSの1stバージョンから、今回2ndバージョンをリリースした。実はSQLではなく、大量データを処理するためのDBで、Common Data Analyticsへデータを送ることができる。また今後はプロジェクトサービス、フィールドサービス、リテールサービスとの連携を強化すると解説しました。プラットフォームアップデートに関してもCTOとしての立場からの議論を展開しました。

Mr. Mike Ehrenberg, Microsoft Technical Fellow & CTO

この春の製品アップデートに関しては、次のURLから変更箇所を参照できます。What’s new or changed in Dynamics 365 for Finance and Operations version 8.0 (April 2018) また、Finance and Operations cloud platform monthly updates FAQに関しては、こちらのURLから情報が入手可能です。重要なことが結構なボリュームで記載されているので、しっかりと読みこなしていただければと思います。

コネクターなどのISVソリューションは必要か?Atlasなどのレポーティングツールは必要か?あるパートナーから出た質問です。これは、立場上、彼が説明するのは難しいですよね?(笑)Logic Appsや、Management Reportを使えとはパートナービジネスのマイクロソフトが言えない。個人的には、ユーザー視点でいくと、コスト的なところも少々あるかなと思いまいした。Logic Apps、Management Reportは有償だし、Scribe、SSRS、Atlasを使っているようなユーザーだとそのままそれを使うほうが安いですからね。しかし、このようなISVはビジネスがだんだんと難しくなってくるでしょう。マイクロソフトが出すソリューションのほうがユーザーも使いやすいし、導入パートナーも売りやすいですからね。

現在2009バージョン、2012バージョンともに、それぞれ8000社ほどのユーザーがあるようです。はやく最新バージョンにアップグレードしてもらえるよう彼からパートナーにもお願いがありました。

続いて、Discssion Group Two, Me Takeawaysというお題目のセッションでは、

Discssion Group Two

マイクロソフトのオフィシャルローカライゼーション非対応国のAppSource開発状況について議論が交わされました。Over-Layeringの課題を潜り抜けたパートナーは、Extensionに時間を相当使っているようです。まぁ、この議論は去年ここでもあったのですが、それは大変ですよね。ISVパートナーはほんと命がけです。

NAV VS AXという恒例になってきた感のある議題もあり、両方の製品に携わっているからわかるそれぞれの製品の良さを活かして、今後お客様に提案を継続したいなと改めて感じました。

最後は、DynamicsPacsのKeath氏から導入時における課題について、おーさすがKeithだ。いい点から入ってきた。

Implementations
Implementations
Implementations
Agile
Methodology

AgileにCRPをやるときに留意すること。

Agile CRP
Methodology
Methodology
Methodology
Post Conference Review
Round Up and Any Other Business

導入手法に関する質疑ももりあがりました。やっぱり世界はAgileブームなんでしょうね。

明日からはDynamics User Group Summit EMEA にて情報収集、ネットワーキングをDynamicsに楽しみたいと思います。

DynamicsPactGuys

AX、NAVのアップグレードのご要望、また日系企業でグローバルにDynamics365 for Financial and Operations (旧Dynamics AX)を展開したいお客様があれば、お気軽に当社までお問合せくださると幸いです。