皆さん、こんにちは。室長こと、吉島良平(Microsoft MVP for Business Applications| Microsoft Regional Director)です。読んでくださっている方は、IT業界の方でしょうかね?それともDynamicsのユーザーの方でしょうか。皆様、いかがお過ごしですか? 徐々にコロナへの対策も理解が深まり、秋の紅葉シーズンに出かけられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。年末が近くなってきているので、ふるさと納税を使って、家族団欒の食卓を楽しんでいる方もいらっしゃるかもしれませんね。そういえば、五輪の選手入国、陰性証明など条件に 1万人受け入れになるんですって?うーん、って感じですね。一体どうなるんでしょうかね?
さて、今日は、3つのことをここで書きたいと思います。最初は、9月に開催したデジタルイベント、D365BCWeekですが、CEPSのYouTubeサイトにセッション動画をアップロードしましたのでお知らせいたします。ご視聴できなかった方は、素晴らしいセッションが揃っていますので、是非↓へアクセス↓して学習を進めてくださいね。
↑をざっとみたら、次は、Microsoft Learnで更に、Dynamics 365 Business Central について学習を進めていきましょう。
それでも、わからないことがある場合は、私まで、お問い合わせください(ryoheig@pbc.co.jp)。ITコミュニティーの範囲内で、できることは喜んで対応させていただきます。
2つ目は、11月3日-5日に、DIRECTIONS4PARTNERSのバーチャルイベントで3セッションを担当することになりました!↓90秒で室長もアジアのDynamicsパートナーへメッセージを出させていただきました↓
結構手の込んだバーチャルイベントの仕組みが用意されているようなので、ご興味がある方は是非ご参加いただければと思います。Directions ASIAの実行委員の一人として、140セッション以上をご用意して皆様をお待ちしております。
3つ目は、Dynamics 365 Business Central Launch Event 2020 Wave 2についてです。春には、Wave 1のイベントをこのBlogでご紹介させていただきました。今回は秋のメジャーバージョンアップデートのご紹介になります。こちらもオンラインイベントで10月21日から開催されました。
こういうラウンドテーブルでディスカッションできるのはいいですねぇ。
セッションも充実しています。
オープニングは、D365BCWeekでもメッセージをくださった製品TOPのMike氏からですね。
セッション数が多いのと、内容が濃いので、どのセッションを見るべきかという解説をさせていただこうと思います。まず、このイベントの中で解説されているのは、D365BCの2020Wave2に関する内容です。Wave2のアップデートをざっと確認したい方は、→まずは、こちら←をご覧ください。
今回の目玉は、Teams連携と、CDSのVirtual Entitiesなのかなと思っていたら、そのほかにも結構いい拡張がありますが、下記のような領域の拡張が実装されています。
グローバル展開に必須な言語や商習慣対応も、いい感じに広がってきましたねぇ。ブラジル、アイルランド、リトアニアがリリース、インドがプレビューになりました。中国は当社のほうで、On-Premise構築が可能なのでお問い合わせください。
続いてClaus氏より。ストレージと環境の管理について。
バックアップの復元がやっとできるようになります!
でもGAされるのは、2021年2月ですね。(はやくー!)
続いて、サーバーとデータベースについて。
VSCとAL。開発側の環境における拡張について。
次はコンテナ仮想化を用いてアプリケーションを開発・配置・実行するためのオープンプラットフォームであるDocker領域。コンテナやCI/CDの利用がより便利に。
そして今回の目玉であるCDS用のVEについて。
データ移行について。データマイグレーションツールの拡張。特にGP→BCですね。
Jannik氏もでてきました。
エルボタッチって、仲良しだなぁ。僕もいつも彼らとはよくコミュニケーションとっています。
モダンクライアント。ウェブクライアントのパフォーマンス改善。モバイルアプリからのアクセス、利便性向上などなど。
アプリケーション領域。先ほども触れましたが、Microsoft Teams連携や、VE以外にも結構いいのが揃っています。また複数会社管理のところの連携部分(連結・Hub -Scopeシナリオ)に関しても、これは使えるなといったものが入ってきています。
そして、皆さん、お待たせいたしました!Microsoft Teams連携!いよいよですね。
いやぁ、これは便利!
次はPower BI側ですね。Appsの利用方法と、リフレッシュ設定について。
そして、ここからはギター大好きVincent氏の登場。
結構な改善がありますね。例えばI/FがExtensionsがあることでAppsがブレイクされないように改善されたAL言語、ODataやAPIページでアクセストークンの要求方法とそれに対する応答方法を標準化したOAuth2.0が利用されていますね。クライアント側のパフォーマンス改善。Open Data Initiativeへの対応もされていますね。
最後は、またMike氏に戻り、
Next Stepの中で、DIRECTIONS4PARTNERSのVirtual Eventもご紹介いただきました。
室長も3セッション担当していますので、ご興味がある方は是非ご参加ください♪
さて、今回のWave2の拡張において、どこを掘り下げましょうかね。やっぱりユーザーの方に一番大きなメリットを出す領域にフォーカスしたほうがいいですよね。
ということで、まずはVirtual Entitiesからいきましょう!
BCのVirtual Entities(VE)は、CDS上へ仮想データを提供するもので、CDS上では同期されません。BCのAPIメタデータがVEを作成します。カスタマイズしたAPIのメタデータが特別なVEを作成するために利用されます。
VE上のデータは、CDSには保存されず、BCの中に残ります。前回までのリリースではReadOnlyだったのが、CRUD対応が大きいですよね。
このVirtual Entity Pluginがポイントですね。
現在Preview版がAppSourceからダウンロードできるようになっています。CDS環境を選択しましょう。
4つのBCソリューションがデプロイされます。
BCへの接続設定をしましょう。AADですね。1つのCDS環境は1つのBC環境と連携します。
まだ、会社を跨ぐクエリーはサポートさせていませんね。1ユーザーは1カンパニーのみ対応。
Visibleを有効に。
API RouteにV2.0以外にカスタムAPIが定義できますね。
Adding Fiedls and Relations not supportedということは、Power Apps側での関数制御が必要なのかな?
Dependencies can be taken on entities and used in solutionsなので、独自に作ったアプリケーション/ソリューションを別の環境に展開するときの話ですね。
メタデータを追加できるようになった。Nameを入れると、BC側にデータ連携することができるということか。enumですね。メタデータで親子関係がつくれる。OData以外でも、この型に対象Entity/Nameを定義するとデータ連携が容易にできるように改善されたということね。CustomAPI改善?メタデータ定義を理解していれば、より簡単に開発側でデータ連携ができるようになりました。Power Automateを使って、HTTP経由でBC APIに連携することができますね。つまり、BCと連携するPowerAppsの実装は、メタデータの利用方法を習得すれば、開発者にとってより簡単になりますね。
新しいクエリーデザイナーができてきていますね。リレーションをはっているEntityでは、フィルター機能が利用できない。複数条件が入れられない。Nested利用不可。Not条件も不可ね。
モデル駆動型アプリの中で、受注伝票の見出しや明細を連携させることができますね。承認などの制御実装ができますね。セールスエージェント(営業代行)引き合い情報収集、委託先が売った情報の収集、委託在庫の月末数、外注倉庫入出庫処理、FAX注文の停止などが実現できるようになりそうですね。利用ライセンスの検証をしてみる必要がありそうですが、Teamや、Power Apps-Portalから受注入力し、それをBC側にもってくることなどの実装ができそうです。
APIが裏で動いていますね。
まだまだ制限がありますね。
- Flows not triggered for virtual entities→Flow対象外。ひっかからない。CDSにデータなし
- Virtual entities cannot be used in Charts→チャート表示不可
- No Attachment and Images/Pictures in VEs→VEには添付できない
- No relations between native and virtual entities→リレーションなし
- Blob to Multiline support→1つのレコード複数添付不可
- Advanced search – depends on the filtering capabilities in Business Central→ビジネスセントラルのフィルター仕様に依存
まとめとしては、BC VEは、カスタムAPIを含むBCのAPI群へ接続し、仮想データを生成することができる。メタデータを利用してVE経由でアクセスできるようになった。新しいAPIのentiryDefinitionができた。CDSとBC側でもっているセキュリティーレベルが異なる。Environlevelでも、ユーザーレベルでも削除などが可能。これは、将来的に制限などが拡張されるかもしれませんね。
AppSourceでプレビュー版が試せるので、いろいろと触ってみたいと思います。
次は、Microsoft Teams連携について触れておく必要があるでしょうね。解説もあまり必要ないかと思いますので、以下スライドをざざざっと貼っておきますね。
Microsoft Teams連携と、CDS/Virtual Entity の活用で、これまでできなかったことが沢山実現できそうですね。デジタル化の加速という視点では一番必要な領域が拡張されたのではないでしょうか。またMicrosoft Teams連携により、承認者も情報をタイムリーに得ることができそうなので、承認のあるべき姿がかわりそうな気がします。
えっ?まだ足りない?さすが、ここの読者様はつおい!ということで、アプリケーション領域の拡張に関しても、スライドを張っておきますかね(笑)
あるべきロールセンターを選択することが容易になりました!
機能管理のUIを通して、アプリケーション領域のデータのアップデートをスケジュール化することができるようになりました。
コンタクト→仕入先/従業員マスタへテンプレートから変換できるようになりました。
オペミスを誘発しないような仕組みが追加されています。
Navigateの表記が一部変わったところがありますね。
データ保存のポリシーを明確にすることができるようになりました!
財務管理領域の拡張ですね。
起票時に、記帳のタイミングでエラーになることを避ける仕組みが実装されました!
転記済一般仕訳帳がコピーできるようになりました!
転記済の一般仕訳をリバースする際の日付のコントロールができるようになりました!
販売管理領域の拡張ですね。
販売管理の伝票タイプ別にパッケージを追跡することができるようになりました!
販売管理領域において顧客に関連する帳票の開発に、Word帳票レイアウト機能を使えるようになりました!
在庫管理領域とジョブ(プロジェクト)管理領域の拡張ですね。
品目名称の参照部分のバイト数が拡張されました。非在庫商品に関して、初期値の単位原価を管理できるようになりました!
CDS連携の改良ですね!
OAuth2.0がD365CRM/CDS連携で利用できるようになりました!
D365BCとCDSの連携でコンフリクトを緩衝する仕組みが実装されました!
システムパフォーマンス領域の改善ですね!
BOMのローレベルコード計算のスピードなどが改善されました。
近いうちに…..
E-MAILを活用した連携が改良/拡張されています!
重要な設定項目を変更する場合に通知を得るような仕組みが実装されました!
販売価格の登録確認UIが改良されます!
最後は、Power BIを少しだけ。
いやぁ、しかしWave2の新機能、改善機能も数が多いですね。既存のD365BCユーザーの皆様も、これからD365BC+Power Platformを学習し、社内やグループ企業へ展開されたいという方々にとって、本Blogが有益であれば幸いです。
また、当社のコンサルタントたちもプロジェクトで多忙なので、プロジェクトを推進しながら新機能を学習するのは大変です。彼らにとっても、このBlogが少しでも学習のとっかかりになれば幸いです。
それでは、本日はこのくらいで!Let’s Go Moooore Dynamics and Power Platform !!